技術資料(3)
非常電源と耐熱盤
不特定多数の人が出入りする建築物は、火災時の安全確保と初期消火のための電源を確保しなければならない。
これらの非常用設備(誘導灯、非常照明、屋内消火栓、排煙、非常コンセントなど)に電源を供給する非常電源は
非常電源専用受電設備、自家発電装置、蓄電池などで、盤では下表の種類がある。
種 類 | 認 定 機 関 | 記 事 |
キュービクル式非常専用電源設備 | 社団法人 日本電気協会 | 150kVA~300kVA |
耐熱型配電盤および分電盤 | 社団法人 日本配電盤工業会 | 一種分電盤、二種分電盤 |
加圧送水装置等の制御盤 | 財団法人 日本消防設備安全センター |
①耐熱分電盤
耐熱型分電盤の耐火試験はJIS A 1304 に定められる火災温度曲線に基づき30分加熱される。
種別 | 最高温度 | 使 用 機 器 | 使 用 場 所 |
一種 | 840℃ | 耐火または一種耐熱機器 | 居室、廊下、階段 |
二種 | 280℃ | 一種または二種耐熱機器 | 機械室、パイプシャフト、屋上、屋外、開放廊下非常階段 |
②耐火、耐熱機器
種別 | 最高温度 | 部品の例 |
耐火 | 840℃ | 表示灯、端子台、耐火電線 |
一種耐熱 | 280℃ | MCCB、ヒューズ、MCTT、RY、WRy、CT、ダクト |
二種耐熱 | 120℃ | 同上 |
③ 一種耐熱盤(ほとんどが分電盤)の構造例

④ 二種耐熱盤
一種耐熱盤の内部耐熱隔壁の無いもの。
※専用の耐熱分電盤のほか耐熱機器を使っただけの共用型(一般盤の中に非常回路を持つもの)がある。
※これらの耐熱盤や耐熱機器は、高温の場所で連続的に使用できるわけでは無い。
圧縮空気
盤と圧縮空気はそれほど関係が無いがエア配管を含む場合もあるので一般的な説明をする。
1)圧縮空気の製造

①エアフィルタ ゴミ、水分を除く(溜まった水は排出する必要がある)
②圧力計 エア圧力を表示する。
③レギュレータ エア圧力を一定にする(減圧する)
④ルブリケータ 潤滑油を補給する(潤滑油の補給が必要)
⑤電磁弁 電気信号でエアを切り替える弁。
⑥エアシリンダ 使用空気量=内面積×ストローク×動作回数
⑦スピードコントローラ 排気圧力を調節してシリンダの動作速度を変える。
⑧サイレンサ 排気音を減少させる。
3)配管継ぎ手 (プラグ、キャップ以外は全部内部に空気通路がある)
エルボ
角度を変えて接続

ティー(チーズ)
分岐

ソケット
直線的に接続する
雌ねじ+雌ねじ

ソケット
雌ねじ+雄ねじ

ソケット
雌ねじ+雄ねじ

ニップル
両側おねじ

プラグ
管の端を塞ぐ栓

キャップ
管の端を塞ぐ蓋

ユニオン
(自由継ぎ手

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